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The Summer House ~ 夏を見送る午後 ~ 舞洲ポタ [散歩&ポタ]

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その小さな東屋を見つけた時、彼女はまるで少女のように駆け出した。
小さな橋を渡り、積み木細工めいた色とりどりのタイルで装飾された屋根の下へ滑り込むと、壁に設えられた小さなベンチに軽やかな仕草で腰を下ろし、僕に向かって手を振っている。
「ねェ、ここにはまだ夏の欠片が残っているわ」
近づいた僕は彼女の手の中を覗き込んだ。そこにあるのは鈍く光る瑠璃色のモザイクタイルだった。

(すまん、スランプやねん)

 

昨日の「大阪クラシック」巡り、ことにフィナーレ公演の大興奮も覚めやらず、早朝からの出発予定がお昼となってしまったタイア&ホイール交換後の試走ポタ。

朝からなら芦屋浜まで出掛けてもいいかと考えていたが、時間も遅いし、昨日の疲れも半端ない。最初の予定通り、舞洲を目指します。少しでも距離を稼ぐのと比較的綺麗な路面を選んで北港通を西へと奔る。

♢♢♢♢♢

台風接近時の換装以降の週末は「大阪クラシック」があって全然乗れていなかった。その前回(→記事参照)は雨天であり、往路は旧タイア&ホイールのセット、復路は新セットでどうしても違和感が先立ったが、今日は違和感を感じずそれでいて以前との違いは体感出来た。

「A-CLASS FOLEX18」の軽さなのか、それに組み込まれた「LOROオリジナルハブ」のベアリングの回転がスムーズなのか、ペダルの踏み込みを以前より軽く感じられる。特にスタート時など、スピードに乗せやすく、ギアさえ適切であれば求める速度に簡単に達するような気がする。ギアにして1〜2速分軽くなったように思える。
「Panaracer Minits Lite PT 18inch」もグリップ感が悪いわけでもなく、むしろしっかり路面を捉えている印象さえある。レーシングタイアゆかりを謳うスペックに偽りなしか。
双方の相乗効果か、細くて回りが軽やかになったからか、直進安定性が若干ながら上がったような気がして、安心して速度を上げられる。
ただ、路面が荒れているとさすがに快適とはいかない。以前はいなせたようなギャップにハンドルを取られることもある。その辺りは空気圧との兼ね合いもあるだろうから、今後適時試してみたい。路面さえキレイでフラットであれば、滑らかにスピードが上がってしまうのが怖いくらいで、アシの方がついていかない。新タイア&ホイールのスペックを完全に活かそうとすれば、ペダルをビンディングタイプに換装かせめてトゥークリップを着けないといけないような気がする。現在使用中の「MHS プロムナード Ezy」はちと食い付きが悪い。要検討。
いっそ、ブルホーンとかドロップのより高速仕様のハンドルバーに換装したくなるが・・・しませんよ。
コストパフォーマンスを考えればヒジョーにビミョーなところだが、替えたら替えただけの効果があるのは確か。あとは足を鍛えるだけか・・・??
相変わらず向かい風と上り坂に弱いのはライダーの脚力が原因、念のため。それでも此花大橋のくるくる登るスロープを登るのも楽になった気が・・・。気のせい?

♢♢♢♢♢

此花大橋を渡って舞洲へ。クルマが少ない車道をアホほど速度をあげて走ってみる。快速、快調ですやん!!

ひと休みは舞洲中でお気に入りの場所、秘密の庭こと舞洲スラッジセンターの公開緑地(→記事参照)。

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そこにある小さな東屋。座ってみると、タイルが陽に炙られていて、お尻に熱い。噴水から流れ出すせせらぎに泳ぐ鯉も煮魚に・・・なってない!?

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暑いとはいえ、空は秋らしく高く、風も気持ちいい。出掛けて来た甲斐はありました。

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帰りは常吉大橋を渡って、北港ヨットハーバーへ。Twitterとblogによれば、angiras6さんが、昨日は一人で、今日はご家族でポタっていたとか。今回もすれ違いのニアミスやね。朝から知っていればお逢い出来たかも・・・。またの機会に。

そのまま中津商店街の「KICHIJITSU」さんへ。
実は昨日、大植監督にサインを頂いた時、テンパっていてハンカチ代わりに持っていた小さな手ぬぐいを落とした模様。小さな手ぬぐい(実は布巾)と陶器のタンブラーグラスを買い求め、「大阪クラシック」ネタやらBRONPTONネタで盛り上がらせて頂きました。気付けば1時間以上話し込んで・・・。

ほんの試走、2時間ほどで帰るといいながら、帰宅は6時、おまけにしっかり陽焼けまでして。ママちゃんに叱られたのは言うまでもない。

本日の結果
走行距離:38.46km
走行時間:02:39:49

僕は小さなヨットハーバーの桟橋に立って、沖へと滑り出して行くディンギーを目で追いながら、彼女がクラブハウスから出て来るのを待っていた。
真新しそうなディンギーが少し気恥ずかし気に船体を揺らしながら、波の上に白い航跡で別れの言葉を遺して行く。
それを読み解くように見つめていると、夏が旅立っていくわ、ふいに彼女の声が耳元に届いた。化粧直しを終えてクラブハウスから出て来た彼女がいつの間にか僕のすぐ後ろに立っていた。
振り向いた僕の目を見上げながら、その細い腕を振り上げて、
「ほら、見て。夏がすぅッと飛んで行く。もうここから旅立っていくんだわ」と彼女が言った。
ノースリーブのワンピースから伸びた、その細い腕は彼女の完璧さの象徴。僕は、その腕から指先へと視線を滑らせた。
その指差す先に浮かんだ白い雲は静かに、そして少しずつ遠ざかって行くように見えた。
「じゃあ、去り行く夏のために送別会を開かなきゃ。それから二人で秋を迎えに行こう」
彼女は長い髪をかきあげて完璧な微笑みを浮かべた。夏への餞別はそれだけで十分だろう。

(すみません、スランプを通り越して軽いノイローゼ状態)


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angiras6

スランプどころか、絶好調ですやん。

両日とも思いつきで行動しているので、全くの無計画です。

ここまできたら、とことん逃げるというのもアリかな(笑)
by angiras6 (2011-09-12 06:00) 

たーぱぱ

angiras6さん、コメントありがとうございます。
思いつきのポタに付き合ってくれるご家族が居られるのは羨ましい限りです。
まァ、出逢えそうで出逢えない、それはそれで面白いのですが、そのうちドコかでばったり出逢うかもしれません。
マーキュリーブルーのBD-1を見掛けたら遠慮なくお声をお掛け下さい。
by たーぱぱ (2011-09-12 12:48) 

yosshu0715

angiras6さんは午前中、僕はたーぱぱさんのあと1時間遅れぐらいで此花大橋を渡りました!!(笑)
たーぱぱさんも目撃したBD-1軍団と合流する為に!!

ひょっとしていらしてるかと思ってはいたのですが、お電話すればよかったですね!!(笑)

僕も牛柄のBD-1を見かけたら、遠慮なくお声をかけてください!!(笑)
by yosshu0715 (2011-09-13 01:57) 

たーぱぱ

yosshu0715さん、コメントありがとうございます。
当日は、yosshu0715が来られることを存じませんで、雑貨屋さんの開店時間(15:00)に合わせて、舞洲はサーッと駆け抜けてしまいました。
あの団体さんに声を掛けておけばよかったかも知れませんね。
つぎの機会を楽しみにしています。
by たーぱぱ (2011-09-13 12:33) 

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